40代で英語を学ぶ理由なんて、あとからついてきた

40代で英語を学ぶ理由なんて、あとからついてきた 勉強すること

「仕事で英語を使わないのに、40代で英語を勉強して何になるの?」

これは、私が「英語の勉強をしている」と話すと、よく返ってくる言葉だ。
ここまでストレートじゃなくても、「何のために?」「どこで使うの?」と理由や目的を聞かれることは多い。

どうやら、40代で英語を勉強するのは珍しいことらしい。
英語を学ぶことにメリットを感じない人にとって、私のような英語学習者は不思議でしかないのだろう。

でも、そう尋ねてくる人たちだって、きっと中学や高校で英語を学んできたはずだ。
なのに、英語の勉強が「みんながやること」から「珍しいこと」になってしまうのは、年齢のせいなのだろうか?

  • 40代で英語を学ぶのは、そんなに異端なのだろうか?
  • 学生の頃と何が違うのか?
  • そして、なぜ「不思議がられる」のか?

今回は、40代で英語を学んでいる私が感じた「大人になってから英語を学ぶ理由の必要性」について書いてみようと思う。

なぜ英語を学び直そうと思ったのか?

そもそも、私が英語を学び直している理由はいくつかある。

  • 友人のすすめ
  • 昔から英語に興味があった
  • 子どもに教えたかった

友人のすすめ

ひとつ目は、友人に「英語って、趣味にすると面白いよ」とすすめられたこと。
私はずっと、英語は「必要な人が勉強するもの」だと思っていたので、「趣味として学ぶ」という発想に衝撃を受けた。

昔から英語に興味があった

ふたつ目は、もともと英語が好きだったこと。
中学で初めて英語を習ったとき、「英語って楽しい!」と感じたし、海外の文化にも興味を持った。

残念ながら、大人になってからは英語に触れる機会がなくなってしまったが、「いつかちゃんと勉強しなおしたい」とずっと思っていたのだ。

子どもに教えたかった

みっつ目は、「子どもに英語を教えられたらいいな」と思ったこと。

今は昔と違って、小学生のうちから英語を学び始める。楽しそうに英語を勉強するわが子の質問に、うまく答えてあげられたら、英語の楽しさを損なわずに済むのではないか、と考えたのだ。

この3つの理由が、ほぼ同じタイミングで重なった。その結果、「ちょっと英語をやってみようかな」という気持ちになったのだ。

40代ならではの悩み(記憶力?時間?)

英語の勉強を始めようと決心したものの、すぐに大きな壁にぶつかった。

勉強する力の低下

まず、「覚えられない」「文の意味をすぐに理解できない」「集中力が続かない」。
つまり、「勉強する力」そのものが低下してると感じた。

学生時代なら、参考書の解説を読めば自然と理解できたのに、今は「何を言っているのか分からない…」と感じることも増えた。

さらに、視力の衰えも意外と影響が大きい。
昔は気にならなかった小さい文字が、今は読みにくく、勉強自体がしんどくなっている。

勉強から一旦離れると、どんどん勉強自体が難しくなることを痛感した。

時間の捻出が難しい

それに加えて、40代で家庭があると、何かと時間が足りない

家でも外でも、やることは無限に出てくる。どこかで意識的に区切りをつけないと、勉強時間を確保するのはほぼ不可能なのだ。

それにどれだけ頑張って時間を作っても、

  • 家族の予定を優先しなければならないこともある
  • 勉強を始めても、家族のせいで中断しなければならないこともある

結局、「自分のためだけに時間を使うこと」が贅沢に感じるようになった。

学生時代には当たり前だった「自分の勉強時間」。それが、40代ではこんなに貴重なものになるなんて、思いもしなかった。

昔と今の英語学習の違い

私には小学生の子どもがいるのだが、学校での話を聞いていると「今の子どもたちが英語を学ぶ環境」と「私たち40代が学んできた環境」の違いを強く感じることがある。

今は小学校から英語が当たり前

今は小学校から英語の授業があり、テストもある。英語を知るタイミングがずっと早い。小学生のうちに「英語って楽しい!」と感じるチャンスがあるのは、正直うらやましい。

私たちの頃は中学からスタート

私たちの世代は、中学校から英語が始まるのが当たり前だった。中学校という新しい学校生活に適応しながら、英語という未知の教科にも向き合わなければならなかった。

今の子どもたちは、小学校で英語の授業を経験しているため、中学進学時の負担が少なくなっていて、スムーズに英語学習に入れる環境になっているように思う。

「特別な習い事」から「当たり前の強化」へ

もちろん、昔から塾や英会話教室で英語を学ぶ子もいたが、それはあくまで「特別な習い事」だった。でも今は、英語が学校生活の一部として組み込まれている。この違いは大きいと思う。

英語を学ぶ環境の変化に感謝

英語教育のカリキュラムが変わる時期なので、先生方は大変だろう。特に小学校の先生にとっては、昔はなかった教科なのだから手探り状態になっているのではないかと思う。

でも、子どもがスムーズに英語の授業に入っていける環境があるのは、保護者としてありがたいと感じているし、自分たちが感じた負担が減っていることは素直に嬉しい。

いろいろな点で賛否あるのは知っているが、子どもの英語教育を真剣に考えてくださっている人がいる事にまずは感謝したい。

我が子(英検3級受験予定)に英語を教えていて気づいたこと

そんなこんなで小学校から英語の授業を受けている我が子だが、私が英語を趣味として学んでいることに影響を受け、「自分も英検を受けてみたい」と言い出した。今では、そろそろ英検3級に挑戦できそうなレベルにまでなっている。

小学校で英語の授業があるとはいえ、実際の授業では文法や長文読解までは扱わない。そのため、英検対策となると学校だけでは足りず、自宅での補助が必要になる。自然と「おうち英語教室」が開かれることになり、講師はもちろん私だ。

英語を子どもに教える中で、いくつか気づいたことがある。

子ども向けの教材が豊富!

まず驚いたのは、子ども向けの英語教材の選択肢がとにかく豊富なこと。

市販の書籍、進研ゼミ(チャレンジ)、ディズニーの英語教材、インターネット上の無料リソース……探せば使える教材が山ほどある。
YouTubeには子ども向けの楽しい英語動画がたくさんあるし、オンライン英会話を使えば、家にいながら外国の先生と1対1で会話だってできる。

教材選びに迷うほど選択肢があるというのは、昔では考えられなかったことだ。子どもに合う教材を選べるという自由があるのは、本当にありがたい

お金をかけずに学べる時代に

もうひとつ驚いたのは、お金をかけずに英語学習ができる環境が整っているということ。

かつては「英語=高額な習い事」というイメージが強かった。でも今は違う。YouTubeや無料アプリを活用すれば、ゼロ円で英語にふれることができるし、英検対策に役立つような動画や問題集もたくさんある。

もちろん、すべて無料で済ませるのは難しい場面もあるけれど、「始めるハードル」が低くなっているのは間違いない。英語学習を「特別なもの」ではなく、「生活の一部」として取り入れやすくなっていると感じる。

昔より現実的

こうしてみると、親の世代が子どもに英語を教えることも、昔よりずっと現実的になった
子どもの英語学習に関わることで、自分自身の学び直しにも気づきがあって、親子で一緒に成長しているような気持ちになる。

教材などの変化については、子ども用だけでなく大人用にも言えることだ。昔に比べて英語を勉強しやすい環境に変化している。大人向けの教材も豊富な選択肢があるし、安価で英語を学べるのは子どもだけではなくなっている。

「40代で英語を勉強して何になるの?」と聞かれた私の答え

ここで、話を冒頭に戻したい。

「仕事で英語を使わないのに、40代で英語を勉強して何になるの?」
そんなふうに聞かれることがよくある。理由や目的もはっきりしないまま英語を学ぶ私を、不思議に思う人は少なくないようだ。

英語学習のきっかけは、友人の一言からだった

私の英語学習は、友人の「趣味で英語をやってみたら?」という何気ない一言から始まった。
もともと英語に興味があったことや、子どもに教えてあげられたらいいなという思いも重なって、学び始めてみた。

そんな動機なので、特に明確な目的があるわけではない。前述した通り、タイミングが重なっただけだ。

40代の英語学習は、本当に珍しいことなのか?

さて、冒頭の問いに戻る。「40代で英語を勉強するのはそんなに変なことなのか?」

私は、そうは思わない。いや、むしろ逆だ。

英語学習者はたくさんいる。

街には英会話スクールがあふれ、本屋には英語の教材がずらりと並び、YouTubeやアプリも英語学習コンテンツでいっぱい。子ども向け、大人向けを問わず、選びきれないほどだ。

これほど多くのコンテンツが存在するということは、それだけ英語を学びたい人がたくさんいるということ。
私もその中の一人でしかない。だから、英語を学ぶ40代が「異端」だとはまったく思わない

「なんで勉強してるの?」と聞かれる理由

では、なぜ英語学習をしていると不思議がられるのか。

それは、目的やゴールが見えづらいからかもしれない。特に「お金にならない」趣味を40代が続けることを、もったいない・意味がないと感じる人もいるのだろう。

たしかに、40代で英語を学ぶのは簡単なことではない。記憶力や集中力は落ちるし、まとまった時間を確保するのも難しい。

そんな「ハードル」を「あえて超える理由がない」と考える人にとっては、私のような学習者がちょっと不思議に映るのかもしれない。

英語学習は、私にとって“趣味”であり“日常”

だけど、私にとって英語学習は趣味であり、日常の一部。
楽しんで続けているし、子どもに教えてあげられるという小さなメリットもある。

「意味がない」「何になるの?」と聞かれたとしても、私はこう答えたい。

「好きだからやってる。それだけで十分じゃない?」

まとめ 英語学習を続ける“ちいさな理由”

私は普段、英語を勉強していることをあまり人に話さない。

なにかの流れで「実は英語の勉強してて…」と言うと、たいてい「なんで?」と不思議そうな顔をされる。その反応を、あらかじめ予想してしまうから言わないのだ。

でも実はもう一つ、人に言わない理由がある

それは、「えー!英語やってるの?すごいね!」と言われてしまうから。
もちろん、半分は本音で、半分は社交辞令だと分かっている。
だけど、目的もなく趣味でやっている私としては、なんと返していいのかちょっと戸惑う

一応いつも、「ありがとうございます。少しずつ頑張ってます」とだけ返すようにしている。

冷静に考えると、英語を学ぶ人は今の時代、子どもから大人までたくさんいる。
教材もスクールも無数にあるし、英語に触れる機会だってあふれている。

それなのに、ただ「英語を勉強している」と言うだけで、「すごい」と言ってもらえる。

それって――
褒められる機会の少ない40代の英語学習者にとって、案外大きなメリットかもしれない。

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